ゴム添加剤トランスポリオクテナマー ベステナマー VESTENAMER®
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リサイクルゴムを高機能素材へと再生する添加剤
ベステナマー(VESTENAMER®)は、ドイツ・エボニック社が開発した高機能ゴム添加剤です。
主成分であるトランスポリオクテナマー(TOR)は、熱可塑性と柔軟性を兼ね備えた大環状構造を持ち、白色ペレット状で取り扱いやすく、ゴム製品の加工性と物性の両立を可能にします。
特長と利点
- 混練性・流動性の向上:押出・成形工程の安定化
- 寸法安定性・表面平滑性の改善:高精度成形に対応
- 摩耗性・反発性・圧縮強度の向上:最終製品の性能強化
- 混練時間の短縮・CO₂排出削減:環境負荷の低減にも貢献
- 白色ペレット形状:取り扱いやすく、配合設計も容易

GTR(廃タイヤ粉砕物)との相性
ベステナマーは、GTR(Ground Tire Rubber)との混合において真価を発揮します。
従来、GTRは加工性や物性の面で課題がありましたが、ベステナマーの添加により以下のような効果が得られます:
- 加工性の大幅な改善
- 物性(耐摩耗性・反発性・圧縮強度)の回復・強化
- リサイクル材を“代替”から“高機能素材”へと昇華

サステナビリティ対応
ベステナマーは、単なる可塑剤や相溶化剤ではなく、リサイクル材とバージン材を橋渡しする処方設計の中核材料です。
「高性能 × サステナビリティ」を両立する選択肢として、EV市場や軽量化製品、高精度成形品など、今後の展開にも期待が寄せられています。

ベステナマーの用途例
- 競技用テニスボール:リサイクルゴム50%使用でも国際基準をクリア
- 産業用ゴムホース:スコーチ防止・寸法安定性向上
- 道路舗装材(米国自治体):耐ひび割れ性・弾性向上
