プレスリリース

ダイセル・エボニックのベスタキープ-J波動歯車に採用

2020年11月25日

  • ベスタキープ-J(右から2つめ)の外歯車を用いた波動歯車写真

ダイセル・エボニック株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:金井(かない) 産(ただし))のPEEK樹脂「ベスタキープ-J」が、合同会社NPG研究所 (本社:長野県県松本市、代表社長:伊藤(いとう) 正之(まさゆき))の波動歯車の外歯車部材として採用されました。 

NPG研究所の波動歯車は、その主要構成部品にプラスチックを用いた非金属製の同軸減速機です。 従来同種の減速機は、その動作特性と精密な部品形状から専ら金属加工部品で構成されており、高トルク、高剛性、高精度を実現していますが、コスト面での課題を抱えています。

NPG研究所は、外歯車にベスタキープ-Jを用いることでプラスチックの強度と耐久性の問題をクリアすると共に、金属製品に比べ大幅な軽量化とコストダウンを実現した新たな波動歯車を開発しました。

外歯車は1ミリほどの薄肉形状であり、非常に厳しい疲労耐性・摩耗耐性と、高い寸法安定性が要求されます。 ベスタキープ-Jはそれらの要求に応えるだけでなく、複数粘度のグレードバリエーションの中から部品形状に適した製品選択が可能になるため、部品設計の自由度と量産性の最適化にも貢献します。

現在、金属性の波動歯車は産業ロボットに広く採用されていますが、樹脂化による軽量化とコスト低減により、生活に身近なサービスロボットや、動力を必要とする家電や自動車などへの応用、将来性のある産業への展開を見据えています。

当社は引き続きベスタキープ-Jの技術を基に新しい可能性へと挑戦し、お客様の真のニーズにお応えすべく邁進してまいります。