プレスリリース

エボニック、シェルフリング(オーストリア)でガス分離膜製造の 拡張に着手

2016年10月14日

- 投資額は数千万ユーロ規模

- ガス分離膜セプランの生産能力を倍増

- シェルフリングで新たに30名の雇用創出

 

 エボニックインダストリーズ(以下エボニック)は本日、オーストリアのシェルフリングで施設拡張の起工式を開催しました。今回の拡張により、セプランブランドのガス分離膜モジュール生産用の複合施設が新たに稼働します。施設には新しい中空糸紡糸プラントに加え、研究開発や応用開発のための設備が配備され、倉庫も増設されます。全体として、エボニックでは数千万ユーロ規模の投資を実施します。新プラントでは、既存の生産能力の倍増を目指し、2017年後半に操業開始を予定しています。これにともないシェルフリングでは新たに30名の雇用創出を予定しています。

 

 エボニックの会長クラウス・エンゲルは「当社の成長分野の一つとして、メンブレン事業は革新的な製品による新たな市場開拓の実例です。本日の起工式を通じて、当社はメンブレン事業が継続的にさらなる成長を遂げることを祈念するものであり、魅力的なガス分離市場におけるテクノロジーリーダーとしての地位を盤石なものにしていきます」と述べています。

 

 エボニックのシェルフリング工場では現在、バイオガスおよび水素・ヘリウム回収用ガス分離モジュールを主に生産しています。新設する中空糸紡糸プラントでは、オンサイト用窒素発生装置向け膜モジュールの製造に注力する予定です。

 

 エボニック リソースエフィシエンシーの最高責任者クラウス・レティッヒは「当社はガス分離市場で、お客様の目的に合わせた、効率が良く貢献の大きな製品をお届けしたいと考えています。シェルフリングへの投資は、今後も当社のメンブレン製品ポートフォリオをさらに拡充するチャンスを生み出しています」と述べています。

 

セプラン膜は、メタン、窒素、水素などの気体を、混合ガスから高効率で分離します。エボニックのガス分離技術の利点は、ガス分離の精度向上や生産性の向上などが挙げられます。

 

シェルフリング近郊のレンチングに位置するエボニックのプラントでは、高機能ポリマーであるポリイミドを製造し、紡糸とさらなる加工はシェルフリングで行います。レンチング工場のインフラも、工場拡張の一環として、アップグレードされる予定です。

 

 エボニック リソースエフィシエンシーのセプラン製品シリーズは、バイオガス精製用、オンサイト窒素発生用、ならびにヘリウムおよび水素回収用の膜などを展開しています。本セグメントにおける高機能ポリマー事業は50年以上にわたって発展を続けており、さまざまな業界で資源効率の高いイノベーションを実現する高性能ポリマーを生産しています。バイオガス精製用セプラン Greenは2011年に順調に販売を開始し、以降メンブレンテクノロジーはさらなる発展を続けています。製品ラインナップにヘリウムおよび水素処理用セプラン® Nobleが加わったことから、エボニックは今後数年間でヘリウム・水素市場において2桁台前半の成長率を見込んでいます。また、オンサイト窒素発生装置向け中空糸膜「セプラン N2」が 2016年初頭にメンブレン製品ポートフォリオに加わりました。

 

(このリリースは2016年9月30日にエボニック リソースエフィシエンシー社よりリリースされたものの和訳です。)

 

*セプランシリーズの日本販売元はダイセル・エボニック株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:アンドレ・ノッペ)です。
 

西 直子(にし なおこ)

ダイセル・エボニック株式会社

マーケティング部